白目のアルバム「pass」

ついに出来ました!

大好きな方々にご協力頂いています↓

演奏:Ryo Okada, suzmenba, ほしこたえ, むうとん, ジャケット歌詞カードの絵画提供:これでいいんだ村,マスタリング: 高良真剣, 録音:君島結(敬称略)

収録曲は以下です↓

現在お取り扱い頂いているお店↓

senkiyaの音楽室(埼玉)

RECONQUISTA(オンライン)

FILE-UNDER(名古屋)

ホホホ座(京都)

下記のR星SHOPからも直接購入することが出来ます。どうぞよろしくお願いいたします。

https://thestarnamedr.stores.jp

そして、最後にお楽しみ^^!!!

哲夫の古くからの友人であり、自分でも歌を歌ったり詩の朗読をする吉田省吾さんが、この度「pass」を受け取ってすてきな文章を寄せて下さいました。

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「pass / 白目」のこと

「pass / 白目」のことを書こうと思う。

まずはフォントを「MS P 明朝」に定める。

何日か家を空けて戻ってみると、ポストにスマートレターの包みが入っていた。

宛名は今成哲夫。

年末にカマスを干物にすると言っていたので、てっきりカマスが入っていると思い開けてみると、

白目の新譜「pass」だった。

不意を突かれた。

その日から3日ほどずっとそのCDをかけている。

3日経って、おぼろげに輪郭が見えてきた。

こういうものは何日目に書くものなのだろう?

14日目?

72日目?

もしくはたっぷり寝かせて2936日目!

まぁいい。僕は3日目だ!

まずは表ジャケット。

草原である。

草原に犬のような、うさぎのような人が、各々好きに過ごしているように見えるが、

それぞれのそばでなにかがひかり輝いている。

その輝きは日常的なものなのだろう、みんな平常心でその輝きとともにある。

裏ジャケ。

草原から森へ。

すっかり夜になっている。

みんな帰ってしまった。

あとには大小かたちも様々な、輝きだけが残る。

風がしなやかに吹いている。

リボンとスリーブ。

リボンと言えばプレゼント。

そう、これはプレゼント。

そしてリボンがひっつかないようにのり面がスリーブ本体にあるのは、

作者の細やかな配慮であることは言うまでもない。

歌詞カードの絵。

表ジャケの寝転ぶ二人のクローズアップ。

植物たちはそれぞれの王国の王様だ。

平和なる王国。

彼の真剣な眼差し、遠くを見据える彼女。

きっと今日は特別な一日だ。

振り返ってみればはじまりの一日だったのかもしれない。

二人にいだかれ安らかに眠る切符を、幸運にも君は手に入れた。

その証拠に、今日は空気に含まれる輝く粒子の数も多いようだ。

アルバムについて。

今回、哲夫くんのピアノは玲ちゃんの歌にぴちぴちと反応し、歌は言葉少なで彫が深い。

玲ちゃんの歌は言葉が走り出すか出さないかのギリギリの速度で歩み、

言葉自身が語りたがっていることをはっきりと伝えてくれる。

こういう言葉の届け方があるのか、とハッとする。

玲ちゃんの詩は平熱で、紙の上で顎の自然な角度、

背中の自然な湾曲を活かしながらそこにあることに集中している。

このアルバムは、君と僕の旅についての物語だ。

でもそれは、君の中の僕と、僕の中の君についてのもので、

覗き込んだピアノの奥底の薄闇と、そのさらに奥の濃い闇で出会えるはずの、

君の中の君と、僕の中の僕に向けての、しなやかな決意の物語。

二人は乗り物に乗っている。

生活という名の乗り物。

それははたから見れば動いておらず、でも、

魔法の力で二人の目に映る景色は流れていく。

二人は海のやさしさを知っている。

海のさみしさを知っている。

二人は見えない切符で飛行機が重たい雲に入っていくのを見上げている。

大げさな言葉はいらない。

励まし合うでもない。

二人は星の言葉で目くばせする。

やがて、沖に流された二人はなにか見つけた。

また見つけたよ。

疑問符は巨大なプレゼントだ。

このアルバムは巨大な疑問符で終わる。

「きっと二人はずっと幸せ

何があってもずっと幸せ

どうしてかわかるかい

どうしてかねぇ

わかるかい?」

実は歌詞カードの絵で二人にいだかれ安らかに眠るのは僕だ。

僕であり君だ。

それがなぜだか、ねぇ、わかるかい?

2024年1月19日、津山は一日雨だった

吉田省吾